食べる物には困らない

筆者はいま、ある地方都市に住んでいる。

引っ越してくる前も地方都市に住んでいたのだが、おなじ地方都市といっても場所によって文化の違いがあるものだ。

 

いま住んでいるところは、なにしろよく食べ物をもらえる。

 

旬の時期には一体何本の巨大タケノコをもらっただろうか。スーパーでは見たことがないとんでもない大きさのものを「採れ過ぎた」といってぼんぼんもらった。

 

家庭菜園をしているお宅が少なくないので、大根や白菜といった定番野菜はもらいがちである。

だいたいみなさん「うちではもう食べきれない」と見切ったときにくれるので、「トウが立っている」ものが多いが、せっかくのいただきものなので食べられるところは食べる。

 

病院に行くと、他の患者さんが「いつもお世話になっているから」とナースさんにビニール袋いっぱいに入った大根などを渡しているところを時々見かけるが、先日また病院に行ったときには受付にピーマンが山のように積んであり、「あ、また差し入れもらったのか」と横目で見ていたら、ナースさんから「採れ過ぎたので好きなだけ持って帰ってください」といわれた。

 

遠慮なく好きなだけ持って帰った。