放送大学の科目履修生になって気づいたこと 学生証について

思い立って今学期、放送大学という通信制大学の科目履修生になった。

 

「科目履修生」とは半年間(一学期間)、一科目〜興味のある科目だけ授業をとることができる制度。

一年間(二学期間)学べる「選科履修生」もある。

もちろん4年間学び卒業を目指す「全科履修生」もある。

 

通信制の大学でほかの学校と比較しても、放送大学の学費は安い。

上のスクリーンショットは法政大学の一科目だけ、一年間の選科履修生になるとした場合の金額だが、法政大学では入学選考料・登録料・履修料で45000円かかるのに対し、放送大学では入学料と授業料のみ。入学料は学生の種類により異なり、授業料は授業の種類により異なる。

 

下のスクリーンショット放送大学の入学金・授業料の表。


選科履修生の入学金(9000円)+放送授業(11000円)を一科目のみとる場合、20000円となり、法政大学と比べた場合では半額以下で学習できる。

 

ところで、放送大学では一学期間のみの科目履修生でも学生証が発行される。

テストなどで大学に行く場合は提示が必要になることと、学位の取得を目指す「全科履修生」に比べれば機能が限定されているが一部学割が適用される。

 

学割に関しては、Amazonの「プライムスチューデント」という学生専用のプランといったネットで完結するサービスならば放送大学から発行される「キャンパスメール」なる在学期間のみ使える専用メールアドレスの入力のみで利用できる場合もあるが、美術館や映画館といったリアル型サービスを利用する際は物理カードの提示が必要であるため、そういった施設を利用する機会があり、これから放送大学に入学する方は学生証はぜひ受け取っておいた方がよいだろう。

 

というのも、放送大学の学生証は基本的に「自分で受け取りに行く」方式なのである。

放送大学は北海道から沖縄まで、全国各地に「学習センター」を設けている。入学時に選択した学習センターで学生証を受け取ることができる。

学生証に関する問い合わせも、所属学習センターの管轄である(「学生生活の栞」参考)

 

通信制大学なので必要なものはなんでも郵送されてくるのだろうと思い込み、申し込み時に学生証のことなど調べなかった筆者だが、あとで「学生証は学習センターで受け取りが基本」と知りちょっと驚いてしまった。

ちなみに、この件に関して過去に総務省にクレームを入れた学生がいる。

・学割証の交付枚数制限撤廃

・学生の負担軽減のため学生証交付を郵送も認める

・学割証の利用が認められるケースの明示

の3点についてのクレームだが、しかしこれにより「郵送での学生証の交付」もできるように改善した学習センターはわずか2箇所だったようだ。

「どの学習センターも自宅から遠い」という学生がいることは想像に難くなく、なぜこの時点で全国に適用しなかったのかは疑問である。

 

現在では多くの学習センターが郵送での学生証交付が可能だが、学習センターごとに設けられたホームページでは、「コロナ期間による特別借地」と明記してある学習センターもいくつかあり、そのうち撤廃される可能性もある。

また、学生証の郵送申請に必要な項目も学習センターにより異なるので、所属の学習センターのホームページを確認することは必須だ。

 

また、学生証が郵送できるか否かをいっさいホームページ上に載せていない学習センターもある。そういった場合、自分で問い合わせて確認せねばならないが、放送大学の学習センターは「電話問い合わせのみ」で、メールでの対応や、LINEなどの便利な窓口は設けていないことは注意が必要だろう。

 

一部、郵送交付を受け付けていない学習センターもあるようだ。

 

 

放送大学に申し込むつもりだが学習センターには行かない・行けない。しかし学生証は受け取りたい」という人は、あらかじめ学習センターのホームページを参照し、

「学生証の郵送交付を行なっている」

「郵送交付の申請方法が自分に合っている」(身分証明書のコピーがいる学習センターや、申請書類をダウンロードして印刷する方式の学習センターもある。「そういうことはできない」という場合もあるだろう)

の2点を確認して、学習センターを選択するとよいかもしれない。

 

 

参考(総務省 報道資料)

https://www.soumu.go.jp/kanku/kanto/pdf/080908_1.pdf