関西空港のホテル「ファーストキャビン」宿泊体験

 関西空港内のホテル「ファーストキャビン」で一泊した。

 

関空周辺にはいくつものホテルが あるが、コロナによる需要の低下で空港までの無料シャトルバスが運休になっていた。

ホテルから最寄り駅まで徒歩十分、といったところが多く、シャトルバスがないとなるといささか不便だった。

 

そういうわけで「ファーストキャビン」のチョイスとなった。

ファーストキャビンは全国に数店舗あり現在は休業中の施設も多い。

 

関西空港内と書いたがファーストキャビンは「関西空港直結のエアロプラザ3階」とホームページ等に記載されている。

筆者は関空を利用慣れていないのでちょっと混乱した。

 

関西空港は第一ターミナルと第二ターミナルがあり、このふたつの移動は無料シャトルバスでたしか20分近くかかった。

 

ファーストキャビンは第二ターミナルのほうにあるので間違えないよう。筆者は間違えた。

 

ファーストキャビンに足を踏み入れると、丁寧な受付スタッフの対応。検温や簡単な確認事項など。体温が何度だったかは教えてもらえなかった(問題なかったのだろうけれど)

玄関ホールには長机のほかに自動販売機や電子レンジがあり、ここで軽食をとってもよさそうだった。

 

 

 

筆者がチェックインしたときにはフロアはしんと静かでほかに宿泊客がいないのではと思われた。まだしばらくはこのように客の少ない状況が続くのではないだろうか。

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しかし深夜になるにつれ、通路に足音やスーツケースのタイヤをごろごろいわせる音が何度か聞こえた。それでも結局この夜の客は5人か6人か、その程度だったのではないだろうか。

 

ホテルファーストキャビンはエアロプラザの3階のみだが広々していた。

 

自分の部屋とよべるスペースはベッドと天井から吊るされたテレビ、鍵のかけられる貴重品入れのみで足の踏み場がない。

部屋に入るといきなりベッド、1日活動して汗をかいた体でベッドに座るほかはない。

 

ドアではなくアコーディオンカーテンで仕切られており、法令上鍵がかけられない。

客が少ないとはいえ、風呂やトイレなどで部屋を離れる時は多少心配になった。

 

客が少ないと書いたが、それでもアコーディオンカーテンなので他の客の立てる物音はよく聞こえてしまう。逆に自分のちょっとした物音も筒抜けなのだろうが、夜中にうとうとしているときにスーツケースのタイヤの音で目が覚めてしまった。

 

風呂は大浴場ひとつと個室のシャワールームがいくつか。この浴室エリアにトイレもある。清掃が行き届いている。

乾燥機付き洗濯機がひとつ置いてある。洗濯は三百円、乾燥百円。この洗濯機は利用時に暗証番号の設定が必要なのだが、忘れたときに確認するすべがないのでメモのご用意を。

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バスタオルは受付でチェックイン時に受け取るが、体を洗うミニタオルが下駄箱の上に置いてあり、「ご自由にお使いください」のスタイルになっている。

 

風呂のほかにトイレや歯磨きなど、一晩のうちに何度も浴室エリアを利用したが常に貸し切り状態で気兼ねなく利用できた。

洗面所にはしゃれた黄緑色の椅子や、化粧水などのスキンケア用品もあり落ち着ける。

 

困ったのが、通路の電気が一晩中つけっぱなしなのでアコーディオンカーテンからあかりが入ってきてしまう。暗くないと眠れない筆者のようなタイプは眠れない一夜をすごすことになるだろう。

 

ホテルの最寄りの飲食店は「なか卯」である。同じ3階にあり、早朝から深夜まで営業しているため、ファーストキャビンの宿泊客の多くがここで食事をするのではないだろうか。もしくは下の階に「ローソン」がある。平常時ならもっと店の選択肢が多いのだろうが、筆者の滞在した緊急事態宣言下ではほとんどの店が閉店していた。

 

エアロプラザ内を散策していたらそこらの椅子で寝転んでいる男性が何人もいた。

フライトまでの時間をホテルや店をわざわざとらずにやりすごす人たちだ。

 

筆者は前日から疲れが溜まっていたのでぜひホテルでゆっくり休んで疲れを取る必要があるのだ、と思いながらその場を通り過ぎたが結局眠れなかったのでもし今度空港内で一晩過ごすことがあるなら、もう椅子でいいかななどと若干思った次第である。

 

ちなみに「関空内のホテルに泊まった」というと一晩中部屋から飛行機が見れたのかと思う人がいるのだが、このホテルファーストキャビンには窓がなくホテルで休みながら景色を楽しむことはできない。

 

ホテルファーストキャビンは2021年10月現在で最安値のプランが5600円となっている。