佐賀にある佐嘉神社に行き、最寄りの「佐嘉神社記念館」の1階喫茶室で土日限定のランチを食べた。
廊下に検温とアルコール消毒を同時に行える機械があった。
喫茶室の広い窓からは手入れの行き届いた庭が見張らせる。
土日限定ランチメニューは古き良き洋食屋さんの定番メニューといった品揃え。
あまり吟味せずオムライスを頼んだ。
食事が出てくるまでは少々時間がかかった。
ついにオムライスが出てきたとき、かなり小ぶりに見えたので「これで足りるだろうか」「最近はなんでも物の量が減り、値段が下がってしまって云々」などと考えたが、結果的にこれが最適と言える量だったことを報告する。
この日写真を1枚たりとも撮っていないので文のみでお伝えするしかないが、お盆に乗って運ばれてきたのはデミグラスソースのオムライス、クルトンの乗った生野菜サラダ、コーンスープ、練乳がけいちご3個、太めのフライドポテトの6品。
それぞれの量は少なく見え、特に紅茶を入れるようなちいさなカップに入っていたコーンスープについては「味噌汁茶碗に入れてきて欲しかった」と何度も心の中で繰り返したが、食後にわかったのはこれらは成人女性の胃袋がちょうど満腹になるように完璧に計算された「神の量」だということだった。
これで1200円ならお得と言ってさえいいのかもしれない、と急激に歩み寄った筆者のもとに、お店の方は信じられない言葉をかけた。
「食後にコーヒーとパフェもございます」
コーヒーは出てくるだろうと想像していた。しかしパフェとそなたはおっしゃるのか。
衝撃のあまり外で庭を手入れしている高齢の男性と意味もなく2分も見つめあってしまった。
しずしずとキーコーヒーとパフェが運ばれてきた。
さすがにカフェで頼む単品のパフェのような大きさではないがシャンパングラス的なグラスにイチゴとキウイだったか、フルーツとクリームが「このグラスで頑張れるだけの量は入れました」といいたげなたっぷりした量が入っていた。「1200円以上の価値あり」と石碑に彫って勝手に店の外に置いていこうと決心した瞬間である。